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2025年 6月 3日

睡眠時無呼吸症候群は治る?自分でできる対策とは?

大きないびき、何度も目が覚める夜、そして「睡眠中に呼吸が止まっていた」と言われたことはありませんか?起きても疲れが取れず、昼間に強い眠気を感じるなど、これらの症状が重なる場合は睡眠時無呼吸症候群の可能性があります。日本国内では数百万人がこの疾患に悩まされているとされ、放置すれば高血圧や心疾患といった深刻な健康リスクにもつながります。

本記事では、「睡眠時無呼吸症候群の症状や原因」と「自分でできる対策」について解説します。少しでも睡眠に悩む方にとってお役に立てればと思います。

この記事を書いている人
倉敷小山耳鼻科アレルギー科 副院長
小山 貴久(こやま たかひさ)
(資格)
・医学博士
・日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会 専門医
・日本アレルギー学会 専門医
・日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会 補聴器 相談医

睡眠時無呼吸症候群とは?

睡眠時無呼吸症候群とは、睡眠中に一時的に呼吸が止まる状態が繰り返される、つまり無呼吸状態に陥ってしまう病気です。単なるいびきと混同されがちですが、その影響は重大であり、日常生活や健康に悪影響を及ぼします。医学的には、7時間の睡眠中に30回以上、または1時間に5回以上、10秒以上の無呼吸(気道が10秒以上塞がれて呼吸が止まる状態)が起こると睡眠時無呼吸症候群と診断されます。主に「閉塞性」と「中枢性」、そしてその両方が混在する「混合性」の三つのタイプに分類されます。

睡眠時無呼吸症候群のメカニズム

睡眠時無呼吸症候群は、主に気道が部分的または完全に閉塞されることでのどの奥がふさがり、息ができなくなることで発生します。これにより酸素の供給が一時的に止まり、脳が危険を察知して身体を覚醒させ、呼吸を再開させようとします。この反応が一晩に何度も繰り返されることで、深い眠りが妨げられ、睡眠の質が大きく低下します。

睡眠時無呼吸症候群の原因

睡眠時無呼吸症候群の原因には、肥満や加齢、喉の構造的な異常、遺伝的な要因などが関係しています。中でも肥満は重要なリスク要因とされており、特に首まわりに脂肪がつくことで気道が圧迫され、睡眠中の呼吸が妨げられやすくなります。年齢を重ねると筋肉が緩みやすくなるため、気道が塞がりやすくなる点にも注意が必要です。また、アデノイドや扁桃腺の肥大、鼻中隔のゆがみなど、気道の物理的な狭さが原因となる場合もあります。

睡眠時無呼吸症候群の症状

睡眠時無呼吸症候群の主な症状として、いびきや日中の強い眠気、朝の頭痛、集中力の低下が挙げられます。睡眠中に呼吸が止まることで熟睡が妨げられ、夜間に何度も目が覚めたり、窒息するような感覚に襲われることもあります。起床時に口の渇きを感じる方も少なくありません。症状が続く場合は、専門的な検査による診断が必要です。代表的な検査としては、睡眠ポリグラフィーがあり、睡眠中の呼吸状態や心拍、血中の酸素飽和度などを記録し、無呼吸の頻度や重症度を客観的に評価します。

睡眠時無呼吸症候群の治し方

治療方法には、生活習慣の改善、持続陽圧呼吸療法(CPAP)、外科的手術などがあります。生活習慣の改善としては、体重管理、禁煙、アルコールや鎮静剤の摂取を控えることが推奨されます。特に肥満の改善は重要で、適切な食事と運動により体重を減少させることが効果的です。CPAP療法は、睡眠中に気道に一定の圧力をかけることで気道を開いたままにする方法で、多くの患者に効果があります。外科的手術は、気道を物理的に拡大するためのもので、扁桃腺の摘出や鼻中隔の矯正などが含まれます。

自分でできる対策とは?

睡眠時無呼吸症候群を自力で改善したいと望む方は多いですが、症状の程度や原因によっては医療機関での検査や治療が不可欠なケースもあります。重度の場合は気道を直接広げる治療が必要となるため、対処には限界があることを念頭に置く必要があります。対策や予防はあくまで補助的な役割であり、症状が続く場合は専門の医療機関で検査を受け、適切な治療を検討することが望ましいです。

体重の管理と寝る姿勢

睡眠時無呼吸症候群の対策として、まず重要なのが「体重の管理」です。肥満は気道周囲の脂肪が増え、気道を狭くする原因となるため、適正な体重を維持することが呼吸の確保につながります。特に首まわりの脂肪が多いと、無呼吸が悪化しやすくなるため、食事と運動を見直すことが効果的です。さらに、「寝る姿勢」にも注意が必要です。仰向けで寝ると舌が喉に落ち込みやすくなるため、横向きに寝ることで気道の閉塞を防ぎやすくなります。横向き用の抱き枕やクッションを使うと姿勢を保ちやすくなります。また、枕の高さが合っていないと気道を圧迫することがあるため、自分に合った枕を選ぶことも重要です。

飲酒や喫煙も悪化要因のひとつ

就寝前の飲酒は筋肉を弛緩させ、気道の閉塞を引き起こしやすくなります。睡眠の質を保つためにも、飲酒は控えるか、就寝数時間前には終えるのが理想です。

また、鼻づまりがあると口呼吸になりやすく、無呼吸を誘発します。アレルギー対策や、市販の鼻腔拡張テープを活用することで、呼吸がしやすくなる場合もあります。日常的な鼻のケアも忘れずに行うことが大切です。

睡眠時無呼吸症候群といびきの関連性

睡眠時無呼吸症候群といびきは密接に関連しています。いびきは、気道が狭くなることで発生する音であり、通常は無害ですが、SASの兆候であることがあります。SASは、睡眠中に気道が一時的に閉塞され、呼吸が止まる状態を指します。これにより、十分な酸素が体内に供給されず、頻繁に目覚めることになります。いびきが習慣化している場合や、異常に大きないびきをかく場合は、SASの検査を受けることが推奨されます。早期発見と適切な治療により、健康リスクを軽減し、睡眠の質を改善することが可能です。

迷ったら耳鼻科に相談

睡眠時無呼吸症候群の疑いがある場合は、耳鼻咽喉科で診てもらうことが可能です。睡眠時無呼吸症候群は、上気道(鼻・喉・喉頭)の構造が影響することが多く、特に扁桃腺肥大や鼻中隔の湾曲などが原因となる場合は、耳鼻咽喉科の受診が適しています。

岡山県倉敷市で耳鼻科をお探しの際は、「倉敷 小山耳鼻科・アレルギー科」にご相談ください。



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